営業事務として働く傍ら、プライベートでは、二度の出産を経験。
仕事に、子育てに、多忙な日々を過ごす彼女が大切にするもの。
それは、時間という価値の創造だった。
無駄を無くすのも、
立派な商社の仕事です。
無駄をとにかく無くすこと、これが長年営業事務に携わってきた、私の仕事のモットーです。営業事務とは文字通り、営業担当を「事務的な作業」で後方から支援する部隊。この「事務的な作業」に含まれるのは、営業から指示を受けてコピーをとったり、資料を整理したりする作業だけではありません。国内外からの細かな問い合わせに迅速かつ柔軟に対応し、受発注から納品、請求・支払に至るまで、商社業務を幅広く担当することになります。スムーズな納品やトラブルを未然に防ぐことも営業事務に求められる大きな役割の一つです。
特に時差も言語の壁もある海外とのやりとりは、当然相手のレスポンスにもタイムラグがあり、予想外のトラブルもつきもの。何度も連絡の往復をしていては、あらゆる関係者の時間を奪ってしまいます。販売先から問い合わせを受けた際には、仕入先とのやり取りを想定し、聞き漏れが無いよう徹底的にヒアリングする。仕入先への注文時にも、少しでもスムーズにご対応頂けるよう、予め社内で確認できることは入念に確認する。やりとりを少なくするためには、常に自分の頭で考え、判断することが求められます。
直接取引先に出向いたり、商談に関わったりすることはなくても、私もCBCという商社の一員。例え一本のメールや電話でも、仕入先と販売先の間に介在するからには、やりとりの無駄を省くことで付加価値を創出したい。それこそがCBCの営業事務の存在意義であり、一番のやりがいだと思っています。
三児の母のこだわりが生み出した、
75時間。
若い頃はとにかく完璧主義でした。平日のタスクが片付かないのが嫌で、遅くまで残っての残業もしばしば。しかし、子供が生まれてからはそうはいきませんでした。入社以来2度の産休・復職を経験。2度目の出産では双子出産だったこともあり、家族が増えるにつれて効率化への想いも研ぎ澄まされていきました。そんな私が、2度目の産休明けに抜擢されたのが生産性向上プロジェクトでした。
プロジェクトの目的は、人にしかできない創造性の高い業務に集中しやすい環境をつくることです。そのために、標準化できる業務やフローの無駄を洗い出し、RPAのような業務自動化ツールなどを使って一部の作業を機械化していきました。本業の営業事務の仕事の傍ら、生産性向上プロジェクトでは現場代表として、業務を慎重に精査し、ツールの改良を重ねる日々。ツールの実装にはプログラミングのような知識や考え方も必要で、仕事量は増えていたはずですが、少しずつ効果が出てくるのが楽しくて、通常業務との兼務であっても夢中で取り組みました。
結果、省くことができた業務時間は全社でひと月約75時間に至りました。部署のみんなが創造的な業務に集中できる時間を月75時間生み出せたと思うと、かなり大きな成果だと思っています。後方支援的な印象も強い事務の仕事でも、さらには子育てをしながらでも、目に見えて会社の生産性の向上に貢献できたのが嬉しかったですね。
3人の子供を育てるようになって、確かに仕事に割ける時間は減りました。でも、その分効率的に考えて働けるようになったと思います。その知見を生かして生産性向上プロジェクトでは部署の業務効率化にも貢献することができました。
今後、生産性向上プロジェクトは、2021年4月に新設されたDX Solution Groupとも協働し、より全社的な取り組みに貢献できるよう積極的に携わっていきたいと思っています。仕事と子育てを両立するため、とにかく無駄を省いてきた三児の母の腕の見せ所です。